Web広告運用はインハウス化？ それとも代理店利用？ メリット・デメリット徹底比較

インターネットを利用した広い範囲でのリーチ、ターゲティング精度、データ分析。年々市場が拡大するWeb広告は、なくてはならないマーケティングチャネルです。企業の広告戦略において、どのように運用するかは極めて重要といえるでしょう。

本記事では、長年にわたり広告代理店やクライアントと付き合いのあるアフィリコードが、Web広告の運用を成功させるポイントを説明します。

企業の成長に欠かせないWeb広告

Web広告で成果を出すにあたって、まず「自社運用する」か「広告代理店に依頼する」かを決めなければなりません。企業にとってどちらが適切でしょうか？　それぞれのメリットやデメリットを挙げるほか、実際にアフィリコードが広告関係者にヒアリングした実情をもとに紹介します。この比較記事でどちらの広告運用が最適かを判断し、実際の運用に役立ててください。

なお、企業が商材の販売促進で自ら広告を運用する方法を、「インハウス運用」と呼びます。本記事では、自社運用をインハウス運用として案内しています。

インハウス運用と広告代理店を比較

インハウス運用と広告代理店、2つの方法にはそれぞれ特徴があります。担当者は、企業のニーズやリソースに応じて適切な選択をしなければなりません。まずは、一般的に言われているメリットとデメリットを具体的に説明します。

インハウス運用のメリット

• コスト削減

  広告代理店への手数料や管理費が不要です。自社の顧客データを最大限に活用できるので、ターゲティング精度が高く、無駄な広告配信が減ります。

• ノウハウの蓄積

  広告の目的や手順、成果を記録し、ナレッジベースを構築可能。実践を通じて得た最新マーケティング手法の共有で、組織全体の能力向上につながります。

• レギュレーションやブランド観点の徹底

  出稿メディアや表現など細部までコントロール可能。自社のガイドラインに基づいた広告クリエイティブで、ブランドの信頼性を守ります。

インハウス運用のデメリット

• 専門知識や経験の不足

  最新マーケティング手法やデジタル広告に対する深い知見、技術的知識が必要です。秀でた人材を採用・育成するのは初期コストがかかります。

• リソースの制約

  あくまで広告は自社商材の販促手段。限られたリソースや予算を広告運用に優先して振りわけると、本業の運営がおろそかになるリスクがあります。

• 客観的判断の欠如

  広告キャンペーンの評価や改善において、インハウス運用は企業内のフィードバックに依存するため、データに基づく客観的な判断が難しくなります。

広告代理店のメリット

• 専門知識と経験

  時代と共にトレンドが変化する広告業界。代理店は最新の情報・技術に精通した経験者が在籍しているので安心。商材を最適な媒体に配信する方法も熟知しています。

• 多角的な視野

  競合製品を含め、異なる業界の商材を複数取り扱う広告代理店。自社だけでは浮かびにくい新しいアイデアや、売るためのアプローチを提案してくれます。

• 時間とリソースの節約

  商材の販促施策や詳細なデータ分析は広告代理店に一任。大規模な広告キャンペーンを実施することも可能です。社内リソースは、本業に専念できます。

広告代理店のデメリット

• 運用手数料

  運用形態によって定額型・料率型・成果報酬型などの手数料が必要です。その他、初期費用やレポート作成費用、クリエイティブ制作費用といった管理費が別途必要なケースもあります。

• 透明性の欠如

  データは主に広告代理店側が収集・管理。自社が直接アクセスできる情報は少なく、代理店が提供するレポートが頼りです。自社で詳細な情報を検証するのは難しいでしょう。

• ブランディングの一貫性

  代理店側は短期的なキャンペーンの成果を重視する傾向あり。自社ブランディングと代理店の販売戦略が一致しない可能性も。相談して調整すれば問題ありませんが、意思疎通に労力がかかります。

メリットとデメリットを具体化してみました。どの手段を選ぶかによって、考慮すべきポイントが大きく異なるのがわかりますね。

さらに踏み込んで、実際にWeb広告運用を行った企業の失敗談を紹介します。

広告運用でありがちな失敗例 6選

広告運用になれていない企業が陥りやすい6つの落とし穴にフォーカス。実際に失敗した企業に共通する特徴や要因を、運用別にまとめてみました。広告運用で気をつけるべき資料として参考にしてください。

このサンプルは、アフィリコードが普段の取引を通じて、クライアントや代理店から聞いたリアルな声をもとにしています。

インハウス運用時の失敗パターン

A社の例｜専門知識の不足

低コストを目的に、A社は広告のインハウス運用を始めました。専門知識をもつ人材は採用しなかったそうです。しかし社内の担当者は知見が多くありません。

マニュアルを読み込み、運用開始までこぎ着けましたが、思ったような成果は出ません。配信手法の問題なのか。クリエイティブの品質か。具体案は出なかったようです。

結果的に効果的なキャンペーンは実施できず、投資対効果が低迷。広告費が無駄になったのに加え、人件費も重なり、コストは割高になりました。

B社の例｜リソースの分散

B社の担当者が、本業と兼務するように広告のインハウス化を進めました。しかし忙しい本業を優先してしまい、広告運用に十分なリソースを割けず、期待した成果を得られなかったようです。

また、広告キャンペーンの計画や実行、分析にかかる時間が予想以上にかかり、本業がおろそかになったケースも。どちらか一方に注意が偏ってしまうのは本末転倒かもしれません。

本業と広告運用のバランスを取るのが難しい場合、失敗のリスクが高まります。

C社の例｜適切なメディアの選定

C社は、自社商材のターゲットにリーチできるメディアの目星をつけていました。いざ交渉すると条件面が合わずに断念。ほかメディアにコンタクトを取りますが、商談できる媒体は限られていたようです。

折り合いがついたものの、自社のレギュレーションルールとの調整に時間がかかっていまいました。結果的に当初の想定より少ない配信数に。対応コストも考慮すると、広告費用対効果は悪かったといえるでしょう。

広告代理店依頼時の失敗パターン

D社の例｜結果が出ずに手数料がかさむ

広告代理店の積極的なプレゼンテーションを受けたD社。大きな成果を見込めると判断し、予算を投じて広告代理店に運用を依頼しました。ところが、すぐには期待していた結果が出なかったようです。

レポートを提示したうえで「広告は継続検証が大事」と話す広告代理店。D社は言われるがまま、広告運用を数ヶ月間続けました。それでも成果には結びつかず、手数料はかさむ一方。広告予算を圧迫することになり、費用対効果が悪化しました。

E社の例｜広告の戦略や目標が一致しない

E社と広告代理店の間で、頻繁に意見の相違が発生しました。広告キャンペーンの方向性について何度も調整する必要が生じ、実行の遅れが多々ありました。その結果、広告の一貫性が欠如し、現場も混乱してしまったようです。

進行の遅れで予定通りに広告を展開できず、チャンスロスもありました。スタッフの負担増大で業務効率も低下。広告運用自体はそれなりに成果は出ていますが、コミュニケーションコストを考えると、良好なパフォーマンスとはいえない状況です。

F社の例｜メディアのレギュレーション違反

複数の配信先を確保している広告代理店に、広告運用を依頼したF社。すぐに適切なメディアが決まり、配信が始まりました。ところが、広告代理店の選定メディアが規制に反するコンテンツを公開し、広告が問題視される事態が発生。

広告代理店に問題の解決を依頼するものの、対応が後手に回ってしまい、F社はブランドイメージを損なってしまいました。最終的に広告キャンペーンは停止せざるを得なくなったそうです。

広告運用のリスクを回避する

これらの知見は、実際に広告運用を行ってみないと得られないものです。運用の過程で見えてくる失敗の傾向を知っているかどうかで、リスクを大幅に減らせます。事前に失敗例を把握し、対策を講じることで、より効果的な広告運用が可能となるでしょう。

企業にとって選ぶべき手法や注意すべき点を熟考したうえで、ベストな方法を選び取ってください。

結局のところ、企業にとって最適な広告運用とは？

思考の順序は下記です。
1.インハウス運用が実現可能か考える
2.難しい場合、広告代理店への依頼を考える
3.最適な広告代理店を探す
4.広告代理店とコミュニケーションを取る

まずはインハウス運用を考える

広告運用の最適な方法として、まずはインハウス運用を検討してください。以下の条件が揃っている場合、インハウス運用が効果的といえます。

• 広告運用経験者の確保

  理想は、広告運用の実務経験者のアサインです。経験者の採用が難しい場合、最低でも担当者の専任化を目指してください。さらに外部研修やトレーニングの期間が必要です。

• 予算と時間の確保

  広告運用を始めるにあたり、まず仮説を立てて戦略を実行することが必要です。実際に配信した結果をもとに分析し、改善を繰り返すことが成功の鍵となります。そのためには、必要な予算と十分な時間を運用担当者に割り当てることが重要です。

• 管理体制の構築

  分析や検証には、既存の表計算ソフトや無料ツールで代用できます。しかし、これらの管理体制の構築にもコストがかかることは否めません。可能な限り、広告運用を効率的に管理・分析できる最新のシステムやツールを導入してください。

十分な体制を整えずにコスト削減を目的としてインハウス化に踏み切ると、失敗の可能性が高まります。成果を上げる広告運用は、専門的な知識とノウハウが必要な業務であることを理解してください。

広告代理店への依頼を考える

インハウス運用の条件を満たせない場合、広告代理店に依頼するのがベターな選択肢。依頼する際は、以下の点を考慮してください。

• 自社商材への理解と熱量

  広告代理店には、商材の価値を正確に把握してもらう必要があります。商材の特徴や競合他社との差別化を分析し、効果的なキャンペーンを提案できるか確認してください。シンプルなポイントですが、代理店の担当者と企業が良好な信頼関係を築けるかも重要です。双方が信頼をもって協力できる関係性が、広告運用の成功に直結します。

• 料金体系やレポートの透明性

  広告運用は、実際に配信してみないと結果が見えません。過去の実例をもとに代理店が根拠のある数字を提示しているかを確認することが重要です。成果の有無にかかわらず、料金構造が明確であるかもチェックしてください。さらに、定期的なレポートの提供や広告の調整方法も、事前に相談しておくと安心です。

• 媒体の管理や表現への責任感

  媒体選定の基準やリスク管理を確認し、広告代理店がどのように対処するかを把握してください。代理店が広告を直接運用するのが理想ですが、外部に依頼するケースもあります。その際、信頼度や連絡手段に加えて、依頼に対して即時対応できるかどうかも重要な判断材料になります。

• 各種法令への精通具合

  広告は景品表示法や著作権法のほか、規制が厳しい業界です。規制違反は、企業にとって重大なリスクとなり、ブランドイメージを損ねます。広告代理店のチェック体制をしっかり確認してください。商材に精通している代理店であれば、商材の強みを最大限に引き出した提案をしてくれます。

広告代理店の特徴は千差万別です。複数の代理店を比較・検討し、信頼できるパートナーを選んでください。

まとめ

インハウス運用と広告代理店への依頼を比較しました。メリット・デメリット、注意すべき箇所、事前に考えるべき点を掘り下げましたが、参考になりましたか。

企業のリソースや目標に応じて、最適な運用方法を選択してください。本記事がWeb広告運用の成功に役立てば幸いです。

自社製品「アフィリコード」の紹介

広告運用の効果を最大化し、企業の成長を促進したいなら、アフィリコードがおすすめ。最適な広告運用戦略を構築して、ビジネスを成長させるプラットフォームです。

Affiliate Platformで解決する

インハウス運用をする事業者も、広告代理店に依頼する企業も。「いいものに出会う、きっかけ創り」をテーマに広告の価値を追求するアフィリコードには、両者を支援する仕組みがあります。

インハウス運用を希望するなら、アフィリコード・システム

ASP事業を運営する広告代理店の要件を満たすほどの多機能性。アフィリコード・システムは、広告成果の計測をはじめ、支払請求機能も充実しているシステムです。サポートチームを通じた運用支援もあり、安心して利用できます。

アフィリコード・システムの詳細はこちらより
https://system.affilicode.jp

広告代理店に依頼したいなら、アフィリコード・リンク

広告を支援するプラットフォームが、アフィリコード・リンク。自社の商材や詳細情報を掲載すれば、広告代理店が見つけてくれます。複数の代理店を比較・検討するのも可能です。

アフィリコード・リンクの詳細はこちらより
https://link.affilicode.jp